2025年02月19日

【アニメの部屋/異世界居酒屋-古都アイテーリアの居酒屋のぶ-】

 結城です。


 今回もグルメアニメを代表するこちらの作品について取り上げてみました。

【異世界居酒屋-古都アイテーリアの居酒屋のぶ-】
全24話(2018年)
原作:蝉川夏哉
製作:古都アイテーリア市参事会
アニメーション製作:サンライズ
監督:小野勝巳
シリーズ構成:吉田 伸
料理デザイン・料理総作画監督:石井久美
音楽:ミト(クラムボン)
キャスト:
のぶ大将:杉田智和
しのぶ:三森すずこ
エーファ:久野美咲
ヘルミーナ:内田真礼
その他、阿部 敦、森久保祥太郎、小西克幸、津田健次郎、チョー、など。


『異世界食堂』と並ぶグルメアニメの代表作。こちらはタイトルにもあるように居酒屋が舞台で登場する料理も居酒屋メニューとなっている。もともとはwebアニメ。
 京都の街で新規開店した居酒屋が、いざ店を開けると入り口の外は異世界だった。古都アイテーリアの町の中にオープンした居酒屋には異世界の人々が訪れ、初めて味わう酒と料理に舌鼓を打つというのが基本的な流れ。
『異世界食堂』同様、こちらの世界の飲食店が異世界につながるという設定だが、微妙に違っている点がある。いや、洋食店と居酒屋の違いではない。異世界とのつながり方だ。
『異世界食堂』は扉だけが異世界とつながるが、『異世界居酒屋』は店舗自体が異世界に存在している。オープニング(アバン)では看板娘のしのぶが「入り口が異世界とつながっちゃってるんです」と説明するので誤解してしまうが、映像を観れば建物自体が異世界にあることがわかる。裏口からこちらの世界に行き来することができることになっていて、つまり、異世界に存在する居酒屋の裏口の扉がこちらの世界につながっているのである。
 エピソードの中でこの店で提供しているビールが古都の法令に違反していると指摘されるが、入り口が異世界につながっていて店の中がこちらの世界であれば、店内は古都の法令に縛られないという落としどころかと予想したが、店舗自体が異世界にあるので別の展開となった。
 このあたりの設定は原作小説とは微妙に違っているようだ。
 この居酒屋がなぜ古都に存在することになったか、その理由もシリーズの中盤で明らかになる。といっても主人公であるのぶやしのぶは理解してはいないのだが。
『異世界食堂』は30分番組で各2エピソードだったが、こちらは15分番組で1エピソード。さらに本編は10分程度で残りは登場したメニューをきじまりゅうたがアレンジして視聴者に紹介する料理コーナーとなぎら健壱が登場したメニューを実際の飲食店で食するコーナーが隔回で「のぶ+」として付けられていた。料理・グルメ番組としてより強化されている印象だ。またアニメ本編の食事シーンも『異世界食堂』よりもオーバーリアクションでエフェクトも派手になっている。
 弱点を上げるなら居酒屋を舞台にしているだけに居酒屋メニューに限定されるというところだが、和食洋食問わず酒に合うつまみや料理を扱うのでネタは豊富だ。
『異世界食堂』はサブタイトルが登場料理の名前になっていたが、本作では必ずしもそうではなく、エピソードの内容に合わせたものになっている。
 個人的に好きなシーンがある。
 初めて訪れ、初めて食するつまみや料理に夢中になった異世界人が、気づくと一皿平らげてしまうとき、ハッとして心の中でつぶやく。「危ない危ない、これが無くならければ自分は一生これを食べるだけで終わっていた」
 そんなシーンが何度かあって、特別どうということではないのだが気に入っている。

 実写ドラマ化もされているが、そちらの方は未見。機会があれば観てみたいと思っている。
  

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2025年02月17日

【アニメの部屋/異世界食堂】

 結城です。


 昔から料理、グルメ作品は漫画にも数多くありましたが、アニメでもそういった作品はあり、異世界を舞台にしたグルメアニメが国内外でも人気のようですね。

【異世界食堂】
第一期・全12話(2017年)、第二期・全12話(2021年)

原作:犬塚惇平
製作:「異世界食堂」製作委員会、「異世界食堂2」製作委員会
アニメーション製作:SILVER LINK.(第一期)、OLM Team Yoshioka(第二期)
監督:神保昌登(シリーズ構成・脚本も)
音楽:辻林美穂、TOMISIRO(フランス語版)
キャスト:
店主:諏訪部順一
アレッタ:上坂すみれ
黒(クロ):大西沙織
ほか、安野希世乃、大塚芳忠、清川元夢、など。


 この世界のオフィス街にある洋食屋「ねこや」。その扉が土曜日だけ異世界に繋がり、異世界人が店を訪れ、食べたことのない料理を味わう。
 各話のサブタイトルは取り上げる料理となっていて、それを食す異世界人のエピソードが主なストーリーの流れとなっている。
 一回の放送は30分だが、前半後半で二分されふたつのエピソードが扱われる。したがって一期、二期とも12話だが、エピソードはそれぞれ24である。
 各エピソードごとに登場する異世界人が変わるが、初めて訪れた異世界人も常連になることが多く、話が進むに連れ常連同士のカラミや同じ異世界人の別のエピソードなども語られるようになる。
 異世界グルメ作品としては『異世界居酒屋』と双璧を成す作品だが、こちらの方が一足早くアニメ化されていた。
 グルメ作品として登場する料理の見た目も素晴らしく、それを食する異世界人の食レポもいいのだが、やはり背景となる異世界人のエピソードがこの作品を人気作にした要因だろう。登場する料理にまつわるものだったり、料理には無関係な思い出だったり、扉のつながる異世界についても徐々にわかっていくことになる。
 週に一回、土曜日だけつながる異世界だが、あちらの世界ではその日になるまで扉は現れず、存在を認識できない。また扉を開け店に入り、食事をして店を出て扉を閉じると、また扉は消えてしまう。
 そんなわけであちらの世界の常連は七日ごとに現れる扉の場所を覚え、七日ごとの扉が現れる瞬間を待ち望んでいる。
 昨今ではアニメを通して日本文化を知ったり日本食に興味を持つ外国人が増えているようで、YOUTUBEなどでも本作を観た外国人の、登場する料理に関する反応がまとめられていたりする。登場する料理を自分で作ってみる外国人YOUTUBERもいるとか。
 アニメ以外でも来日外国人に日本食を振る舞ってその反応を収録するYOUTUBE動画も一定の人気があるが、この作品も同様にその味を初めて味わう異世界人が日本の料理を絶賛するところは共通しているように感じる。自分たちが普段食べている料理が称賛されるのは観ていて嬉しい気分になるのは当然かもしれない。
 平日はオフィス街でランチを中心にわりと流行っている店のようだが、土曜日の異世界営業では一カ月の売り上げを異世界の食材(さほど多くはない、と思われる量)と交換しているのが気になる。異世界向けの味に調整するために食材の研究をしているようだが、異世界営業に使うこの世界の食材についてはほかの営業日の売り上げからまかなっているということになるわけで、ちょっと理解に苦しむ。流通貨幣が違うとか換金ができないとか理由はあるだろうが、そのあたりの明確な説明はなかったように思う。
 また作画面でも気になるところがある。スプーンやフォークなどが手に取ったときと口に運んだときで大きさが違っているように見えることがたびたびあることだ。
 とはいえ、美味しそうな料理と心温まるエピソードを楽しむのが本作鑑賞のキモだろうか。個人的には観ているとおなかがすくので食事の時に観たりすることが多かったりするのだった。

  

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2025年02月15日

【アニメの部屋/荒野のコトブキ飛行隊】

 結城です。


 今回は旧作からこのアニメのお話。

【荒野のコトブキ飛行隊】
製作:荒野のコトブキ飛行隊製作委員会
アニメーション製作:GEMBA
監督:水島 努
シリーズ構成:横手美智子
音響監督:水島 努
音楽:浜口史郎
キャスト
キリエ:鈴代紗弓
レオナ:瀬戸麻沙美
ザラ:山村響
エンマ:幸村恵理
ケイト:仲谷明香
チカ:富田美憂
マダム・ルゥルゥ:矢島晶子
サネアツ:藤原啓治
アレン:山本和臣
ユーリア:清水彩香
イサオ:小西克幸
ナオミ:伊藤 静
上田燿司、東山奈央、吉岡美咲、岡咲美保、山本 格、松本 忍、土田 大、ほか。

2019年 全12話


 イジツという荒野の広がる世界で旧日本軍の戦闘機による空中戦が描かれる作品。
 マダム・ルゥルゥのオウニ紹介は飛行船「羽衣丸」で人や物の輸送をしているが、空賊と呼ばれる戦闘機による強盗団からの警護に女性6人のパイロットチーム「コトブキ飛行隊」と契約している。飛行隊は空賊が現れると隼で出撃し、賊を撃退。その腕前は相当のものだ。
 なぜこの世界に旧日本軍の戦闘機があるのか。それはかつて「穴」と呼ばれる空間の裂け目から「ユーハング」と呼ばれる人々や彼らの世界のものが降ってきたからだった。物語が進むうち、ユーハングが日本軍であることなどがわかってくる。しかし穴が閉じると、ユーハングも向こうの世界に帰っていき、残されたユーハングの品々をこの世界の人々は活用している。
 この世界もかつては海や川があったが、いまはそれも消え去り、ただ荒野が広がっているばかり。豊富だった地下資源も枯れ始めていた。鉄道や道路は無く、空路が流通を担っていて、飛行船や戦闘機が空を飛び交っている。
 物資運搬の飛行船を護衛するというコトブキ飛行隊だったが、気がつけば政治的な陰謀に巻き込まれていて、世界を二分する勢力の戦いに参加していく。

 ミリタリー好きや旧日本軍の戦闘機が好きな人には興味深い作品なんだろうと思う。あまりメカニックには興味がないのでそういう意味では盛り上がれないのだが、空中戦の臨場感が感じられる画面作りは迫力があった。音響に関しても水島監督が担当しており、エンジン音などで空中戦などのヴィジュアルを引き立てている。
 また設定のユーハング=日本軍や、異世界をつなぐ穴=ゲートなども面白い。細かく突き詰められては説明されないが、SF作品としても楽しめる。
 作画はCGを基本としているがシーンによって手描きも採用している。CGの作画が好みではない人にはちょっと苦手な作品かもしれない。
 剣や魔法は出てこないが異世界作品であることには違いなく、この発想も面白いと感じた。
 ちなみに劇場版『荒野のコトブキ飛行隊 完全版』はテレビシリーズの総集編となっているが、冒頭に飛行隊結成の経緯やメンバー集めの状況などテレビシリーズでは観られなかったエピソードも追加されている。
 改めてテレビシリーズ、劇場版を通してみてみると、互いに補完し合うような内容で、どちらかだけでも楽しめはするが、両方を鑑賞することをオススメする。
 主題歌はZAQの『ソラノネ』。爽快な楽曲で好きな曲のひとつだ。アニソンの枠を超えてもいい曲だと思うので機会があれば聴いてもらいたい。劇場版の主題歌もZAQの作詩・作曲・編曲である『翼を持つ者たち』だが、これはテレビ版のエンディング曲でもある。
 劇伴は浜口史郎が担当。『クレヨンしんちゃん』劇場版をちょっと彷彿させる印象。キャストの矢島晶子、藤原啓治ともども、水島監督のしんちゃん繋がりを感じたりする。
 1クールでまとまっているので気軽に観てほしい作品。個人的には2000年以降の作品の中では上位に入る良作だと思っている。
 この作品を観て気に入った場合、その後の物語が描かれる小説や外伝『大空のハルカゼ飛行隊』といった作品もある。本編では描かれなかったメンバーのエピソードもあり、こちらも楽しめるだろう。


  

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2025年02月13日

【アニメの部屋/大正野球娘。】

 結城です。


今回も旧作から好きな作品について取り上げます。

【大正野球娘。】
製作:東邦星華桜花会
原作:神楽坂淳
監督:池端隆史
総作画監督:神本兼利
シリーズ構成:池端隆史
アニメーション製作:J.C.STAFF
キャスト
鈴川小梅:伊藤かな恵
小笠原晶子:中原麻衣
宗谷 雪:能登麻美子
石垣 環:広橋 涼
川島乃枝:植田佳奈
月映 巴:甲斐田裕子
月映 静:喜多村英梨
桜見鏡子:牧野由依
菊坂胡蝶:後藤沙緒里
アンナ・カートランド:新井里美
尾張記子:藤村 歩
紀谷三郎:日野 聡
岩崎荘介:加藤将之
ほか

全12話


 神楽坂淳の小説を原作とした作品。アニメの他にもドラマCDやゲームなどの展開がされている。とはいえアニメ版はストーリー展開など、かなり改変されているらしい。原作を読んでいないので詳細は不明だが、原作では群衆劇的だったものをアニメでは主人公を小梅に置いているようだ。結果としてこれで良かったのではないかと思う。
 タイトルにもあるように時代は大正。女学校に通う女生徒が男子がやるスポーツ「野球」に挑戦する物語だ。
 女学校に通う洋食屋の一人娘小梅はある日友人の晶子に呼び出され、まず「うん」と言って欲しいと言われ、話を聞くと自分といっしょに野球をやってほしいと頼まれる。一日の授業が終わり、晶子はクラスメイトにも参加してくれるよう頼み、数人が集まるものの、野球をよく知らない彼女たちは男子校の野球部の練習を見学に行くのだが、その激しい練習を見て小梅、晶子以外の女子は逃げてしまう。改めてメンバー集めを始めることになるのだが…、というのが序盤の展開。ようやく人数が集まり、男子校との練習試合に望むも大惨敗。ここからが本作の面白さが出てくるところだ。
 女学校が舞台なだけに百合的な要素もあり、また男女のロマンスもチラチラと描かれる。

 普段スポーツものにはあまり関心がないのだけれど、この作品を知った頃に、野球女子をテーマにした作品の広告などを目にしていて、同じテーマのこの作品を試しに観てみたというのが正直なところ。大正時代という時代設定も気に入って最後まで観てしまった。
 スポーツものに関心がないと言ったけれど、考えてみると『アタックNo1』や『エースをねらえ!』といった作品は観ていて好きだったので、女子のスポーツものについてはわりと好みなのかもしれない。本作鑑賞後には『球詠』とか『プリンセスナイン 如月女子校野球部』といった野球女子作品も観たりした。が、本作が一番楽しめた。
 1クール12話でまとまっているものの、キチンとした試合は最後の一試合だけというのは少し残念だ。2クールでもう数試合見せてくれたら良かったなと思うのであった。

  

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2025年02月11日

【アニメの部屋/インフィニィ・フォース Infini-T Force】

 結城です。


 放送中のアニメについてこれまで取り上げてきましたが、今回は旧作の個人的に好きな作品について取り上げたいと思います。

【インフィニィ・フォース Infini-T Force】
製作:タツノコプロ
監督:鈴木清崇
スーパーバイザー:中村健治
シリーズ構成:大野敏哉
音楽:やまだ豊
3DCG制作:デジタル・フロンティア
全12話
キャスト
ガッチャマン/健:関智一
ポリマー/武士:鈴村健一
テッカマン/城二:櫻井孝宏
キャシャーン/鉄也:斉藤壮馬
笑(えみ):茅野愛衣
そのほかのキャスト:安元洋貴、花澤香菜、平川大輔、斧アツシ、和氣あず未、など


 2017年に日本テレビ系列で放映されたテレビアニメ。制作はタツノコ・プロで、タツノコ作品の『科学忍者隊ガッチャマン』『宇宙の騎士テッカマン』『新造人間キャシャーン』『破裏拳ポリマー』の4大ヒーローが一堂に会する。

 ギャラクターによって奪われた航空母艦を海上に発見したガッチャマンこと健は、敵に襲われ応戦するが、そのさなか、突然現れた第三の存在によって世界が飲み込まれていく。第三の存在が手にしていたアイテムを蹴り飛ばすとそれは燃える太陽のように見える。そしてそのまま健は多元世界へと吸い込まれていく。
 健が落ちた世界は元の世界の渋谷とそっくりな別次元の世界。そこで健は武士こと破裏拳ポリマーと笑(えみ)という少女に出会う。健と共に飛ばされてきたロボット兵器と戦う中で、テッカマンこと城二とも出会うことになるのだった。
 笑は健が飛ばされてきたときに光に打たれ大きなエンピツを手にする。それは第三の存在が持っていたアイテムが姿を変えたものであり、ケースと呼ばれる願いをかなえるアイテムだった。そしてエンピツの導きでキャシャーンこと鉄也に出会う。
 異世界から飛ばされてきた四人のヒーローは、邸宅にひとりで暮らす笑の世話になることに。そして第三の存在が笑の父親でZと呼ばれていること、Zが数多くの世界を滅ぼし可能性を集めて笑の住む世界を維持していることを知っていく。

 本作の魅力はなんといってもタツノコ4大ヒーローが共闘するところだろう。
 もっともそれぞれのヒーローは元作品の設定に基づいているもののビジュアルや性格は変更が加えられている。
 ガッチャマン=健は、元作品では10代だったがここでは「おっさん」の愛称をつけられる年長者に。時代もずれているようで昭和からやってきたような言動が目立つ。
 ポリマー=武士は世界中の人と友達になりたいと公言する正義を愛する陽キャ。
 テッカマン=城二は元作品のビジュアルと全く違いインテリな風貌で「教授」の愛称をもらう。ブルーアース号で第二の地球を求めて旅をしているという元作品の延長線上にある設定となっている。
 キャシャーン=鉄也は無口な少年として描かれ、普段は人間だったときのイメージを自身に投影している。また愛ロボット犬フレンダーも連れているがこちらは大きな変化はないようだが、乗り物への変化はしない。
 このように元作品の特徴を生かしつつ新たなキャラクターに生まれ変わらせている。本作が似たような多元世界を舞台にしていることから、これらのヒーローも元作品とはまた別の世界の住人という見方もできないことではない。また本作が旧作のリメイクではなく、まったく新しい作品であるということもキャラクターの変更を受け入れやすくしている点かもしれない。

 ストーリーは当初ケースの奪い合いであり、Zに協力する仲間たちのそれぞれの事情に焦点が当てられる。中盤からはZの、ほかのあらゆる世界を滅ぼす理由、そして笑の精神的な成長へとシフトしていく。
 健のまっすぐな生き方、武士の屈託のない正義感、城二の冷静さ、鉄也の無垢な心、それらに支えられて独りでいいと考えていた笑も仲間を信じるようになっていく。

 作画は3DCGで動きにはモーションキャプチャーが使われている。それぞれのキャラクターに専属の俳優が着く贅沢さでテレビシリーズの枠を超えている。表情の面でも、特に話すときの口の動きがセリフに忠実になっているのはこのシステムのいいところだろう。

 残念ながらさほど話題にならず終わってしまった感があるが、個人的にはよくできた設定とストーリーで楽しめた。タツノコのリメイク作品には失敗作が多い印象があるが、成功した例だったと思う。


  

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2025年02月07日

【アニメの部屋/2025年冬アニメ雑感5】

 結城です。


 今回も2025年冬アニメの感想を。

【2025年冬アニメ雑感5】
・凍牌~裏レート麻雀闘牌録~ 第1話~第15話
 高校生でありながら無類の強さの雀士ケイ。
 最初はオンラインでゲームの麻雀をしていたがリアル対戦に誘われて出向いてみるとヤバイ相手が待っていた。負けたら命がないような状況の中でからくも勝つが、反社と関わりを持ってしまう。そして反社組織の代打ち雀士となり、次々とヤバイ対戦に引き出されていく。
 反社世界のエグい立ち回りがリアルで、原作が「少年チャンピオン」に連載されているというのに驚く。青少年はこれを読んで反社とは関わらないようにしようと思ってくれるだろうか。
 正直麻雀のルールも役も良く知らないのだが引き込まれる演出でついつい見てしまうのであった。


・SAKAMOTO DAYS 第1話~第5話
 一目惚れした女性と結婚し、その生活を守るため引退した伝説の殺し屋。コンビニの店長として平穏な日々を送る元殺し屋に組織は勝手に引退したとして殺し屋を仕向けてくる。そんな殺し屋たちともと殺し屋の攻防となるわけだが、コメディ調で何も考えずに見ていられる。『凍牌』とはえらい違いだ。
 元はイケメンだったサカモトだが引退して太ったおっさんになっていて、それでも現役以上のテクニックで殺し屋たちを撃退していくのはスカッともする。
 5話では謎の殺し屋キラーが登場してきたのでこのあとの展開は少しシリアスになっていくのかも?


・ババンババンバンバンパイア 第1話~第4話
 森 蘭丸が信長に仕える以前、南蛮船に乗ってきた吸血鬼によってバンパイアにされていた。そして信長の血を本能寺で吸った後、時には天草四郎、時には新撰組隊士として過ごし450年あまりが過ぎた現在、とある銭湯に住み込みで働いている。というのも瀕死の状態のときに銭湯の息子に救われたのがきっかけだった。が、実はその息子の成長を待って血を吸うのが目的でもある。
 この世界ではバンパイアにも血の好みがあって、若い処女を好むもの、蘭丸のように男性を好むものがいるらしく、特に蘭丸の場合は童貞、それも18歳であることが極上の条件で、高校生になった李仁18歳になるのを楽しみにしている。
 だが、その李仁が高校入学のその日、出会ったクラスメイトの女子に恋してしまった。李仁の童貞を守るために悪戦苦闘するというコメディ。
 期待しないで見始めたが予想外に面白かった。吸血鬼設定自体はよくあるものだろうが、血の好みなど独自の設定も面白い。昼夜逆転の吸血鬼にとって銭湯という職業がどんぴしゃというのもこれまでありそうでなかっただろう。全国的に衰退に向かっている銭湯文化が見直されるきっかけにもなったらいいんじゃないだろうか。
 蘭丸は美形で設定されていて作画もいいのだが、女子キャラがイマイチなところが個人的にはマイナス点だろうか。李仁を誘惑する女子キャラが今後登場してくるのだろうが、そのあたりが魅力的だったら言うことなしだと思う。


・天久鷹央の推理カルテ 第1話~第6話
 性格には難があるものの天才的な頭脳を持つ若き女医が事件の謎を解いてゆくというもの。
 担当医も原因がわからない患者の症状を素早く見抜くなど冒頭から天才ぶりを見せつけてくる。事件の謎解きについても同様に刑事もお手上げな謎を解いてゆくのだが、事件や謎自体が微妙な感はある。
 また助手的な立ち位置で男性医師が病院はもちろん、謎解きにも立ち会うのだが、4~6話の人体発火事件のエピソードでは一般人よりも無能にしか思えない鈍感ぶりで呆れてしまう。
 スタート前には同時期に『薬屋のひとりごと』があって同じような内容のこの作品がもったいないと言っていた向きもあったが、ここまで見た限りではレベルの差は歴然としか言えない。もしかしたら原作はよかったがアニメ化で劣化したのかもしれない。
 人体発火を科学的、医学的に解明していくというのは『怪奇大作戦』や『Xファイル』のようで期待したもののガッカリさせられてしまったので、後半は見ないかもしれないなあ。


  

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2025年02月05日

【アニメの部屋/2025年冬アニメ雑感4・異世界ファンタジー作品】

 結城です。


 2025年冬アニメから異世界ファンタジー作品を取り上げます。

【2025年冬アニメ雑感4・異世界ファンタジー作品】
・妃教育から逃げたい私 第1話~第4話
 王子との婚約が決まり妃教育を受けることになった貴族の娘。それまでの自由だった生活が一変し何事にも窮屈な日々が始まる。そして主人公はそれに耐え、妃候補として充分な存在になるのだが、ある夜の舞踏会で王子が別の女性をエスコート。そこで主人公は王子が自分ではなくその女性を選んだと判断。婚約は破棄されたと、妃教育から解放されて実家の貴族が持つ田舎の別荘に転居して自由な生活を取り戻すのだった。
 第1話でもうオチかよっていう展開だったが、婚約破棄という判断が早合点だったり、自分の代わりに妃教育を受けることになった女性がそのつらい生活から、主人公に戻ってきてほしいと頼まれたり、なかなか楽しめる作品だ。
 今後は特に愛情を感じていなかった王子に対しての気持ちの変化がテーマになっていくのだろうが、ラブコメ作品として楽しめればと思う。


・ギルドの受付嬢ですが、残業は嫌なのでボスをソロ討伐しようと思います 第1話~第4話
 安定した職業で、家を買うのにもたやすくローンが組めるギルドの受け付けという仕事。しかしクエストを受けた冒険者がダンジョンボスに手こずったりすると残業を余儀なくされてしまう。定時で仕事を上がりゆっくり過ごしたい主人公は単独でダンジョンボスを倒しにいく。残業がしたくない、という理由で。
 実は主人公は秘密にしているが、処刑人と呼ばれるソロの高レベル冒険者の顔を持っていた。そうして密かにダンジョンボスを倒してきたのだが、銀の縦というパーティーのリーダーにその正体を知られてしまい、パーティーにしつこく勧誘されることに…。
 ギルド長にも正体を知られたが内密にする約束を取り付けて受け付けの仕事を継続する主人公。しかし謎の勢力がこの世界を脅かし始めていた…。
 主人公に与えられた高レベルの能力などが今後のテーマになっていきそうな展開。またパーティーリーダーとのラブコメ展開などが見どころだろう。


・Unnamed Memory Act.2 第1話~第4話
 アンネームド・メモリーの第2期。1期を見ているほうが登場人物などわかりやすいがここから見ても問題ないように感じる。
 というのも1期からの直接的な続きということではなく、あらためて物語が始まるという展開だからだ。
 自身にかけられた魔女の呪いを解く方法を求めて魔法の国を訪れたオスカーは、そこでオスカーがやって来るのを待って400年眠っていたティナーシャと出会う。呪いの解析のためオスカーに同行したティナーシャだったが、すぐに彼女を襲う刺客が現れるなど波瀾の展開。過去の記憶を引きずるティナーシャと彼女のことをまったく知らないオスカーの新たな関係が始まっていく。
 オスカーを慕うティナーシャと彼女を警戒しつつしだいに惹かれていくオスカー。この関係性は1期の逆となっていて、第1話のサブタイトル「白紙よりもう一度」がそれをよく表していると思う。
 1期も良作だったが、この2期も期待を裏切らないのではないだろうか。


・ユーベルブラット 第1話~第4話
 どこかわからない月が連星になっている世界。かつて14人の若者が皇帝の命により結界を越えてくる異邦をくい止めるべく旅立つが、そのうちの4人が任務に成功すると残りの7人が彼らを殺して手柄を横取りし、7英雄として栄光の時代を築いた(数が合わない? 残りの3人のうちひとりは任務達成の前に別の案件で命を落としていて、ほかの二人についてはまだ語られていない)。そしてエルフのように耳の長い若者が7英雄を倒そうと動き始める。彼は殺された4人のうちのひとりだった。
 4話まで見ても謎が多く複雑な上に登場人物も多いのでなんとも判断できない。普通の人間であり最強の剣士だった少年がなぜ生きていてエルフのような外見になったのかもまだ謎だ。人間を一太刀で真っ二つに切り捨てる技を持ち、黒い剣と呼ばれるスキルも持っている主人公のこれからの復讐劇にしばらく付き合ってみようと思う。


・俺だけレベルアップな件season2 第1話~第5話
 第一期はまあまあという感想だったが二期に入ってから面白くなった感じがする。言ってみれば一期はプロローグだったという感じ。
 ただ主人公の能力がチートすぎてこのままだと失速してしまうのではないかという懸念もある。ドラマとしてどんな仕掛けを用意してくれるのかが楽しみだ。
 未見の方に為に説明しておくと、この作品は上記の作品達とは違って中世ヨーロッパ風ではなく、現代社会に似た世界を舞台にしている。この世界では能力を持ったものがS級からE級とランク付けされ突発的に現れるダンジョンの攻略をしている。級は特定されると変化することがないのだが、主人公はE級の最低レベル。とあるダンジョンで死ぬ思いをする経験をするが、それ以来主人公だけがレベルアップする現象が現れる。またステータス画面に支持されて体を鍛えたりして能力だけではなく外見もすっかり変わっていく。
 韓国コミック作品が原作だがアニメ制作は日本で作画は綺麗である。

  

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2025年02月03日

【アニメの部屋/2025年冬アニメ雑感3・異世界召還作品】

 結城です。


 今回も最近のアニメの話を^^

【2025年冬アニメ雑感3・異世界召還作品】
・サラリーマンが異世界に行ったら四天王になった話 第1話~第5話
 主人公は企業に就職し会社に貢献していたがまっとうに評価されることが無く疲れ切っていた。そんなとき異世界に召還され魔王軍の四天王に抜擢された。
 しかし四天王のほかの三人はそれに反対。魔王は納得させるため、交渉が難航していたミノタウロス国との併合交渉を任せることにした。
 魔法もチートな能力もない普通のサラリーマンが魔王軍の四天王として仕事をこなすのは5話まで見たところほとんどが交渉事。元の世界で培ったサラリーマンとしての交渉術が異世界で有益に生かされていくというもの。また難航し、壁にあたると不思議な居酒屋が登場し(おそらく主人公の意識の中だけ)、酒や肴を味わっていると突破するアイデアが浮かぶ。この居酒屋の店主がEDのあとに登場し気の利いたことを言うのだが、森本レオを意識した口調がいい。また居酒屋で流れる古いJ-POPも雰囲気を出している。
 同じ四天王の仲間や交渉で知り合ったオーク国王の娘などにも好かれゆるいハーレム要素もあったり、ビジネス要素を異世界モノに取り込んだりしていてこの先の展開も楽しみだ。
 またBGMがときにフラメンコ調のギターサウンドなのも面白い。音楽も気に入った。


・アラフォー男の異世界通販 第1話~第4話
 現実世界で普通に働くアラフォーサラリーマン。過労(?)で倒れ、都会を離れてスローライフへ。ネット通販で悠々自適な生活をしていたが、ある日突然見知らぬ世界に飛ばされてしまった。
 とここまでが第一話冒頭のシーン。BGMにはヨハン・シュトラウスの『ツァラストラかく語りき』が流れて映画『2001年宇宙の旅』を意識しているのがわかる。
 異世界ではステータス画面が見られる主人公だが、ゲームで知っているものとは違いネット通販とアイテムボックスのみ。そこで通販を使って商売を始めて念願のスローライフをすることを目的にするのだが…。
 ここまで見てきていくつかの作品を寄せ集めたような印象で少々飽きてしまった。
 通販が使えるのは『とんでもスキルで異世界放浪メシ』だし、通販で買ったものを転売するのは『老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます』、スローライフを目指すというのもいくつかあったような気がする。正直言って作画もイマイチ感があって2話まで見て切ろうかとも思ったのだが、3、4話で少し盛り上がったのでもう少し付き合ってみることにした。この異世界に主人公とは別にいるらしい召還者がこの先のテーマになっていくのだろう。
 寄せ集め感はキャラクターにもあって、主人公は『とんでもスキルで異世界放浪メシ』を少し老けさせた感じだし、ヒロインの父親の商人も『転生したらスライムだった件』に登場する商人を意識しているように見える。
 そうそう、主人公は召還されたようなのだが、誰が何の目的でというのは今のところまったく明らかになっていない。1話で少女の外見をした召還主らしいキャラが描かれるが、これも今後のお楽しみというところか。


・魔法使いの約束 第1話~第4話
 いつもより満月が明るく輝き風が強い夜、猫好きな女性が猫おばさんと呼ぶ家の猫たちに餌を与えた夜、自宅マンションに戻りエレベーターに乗ると内装がいつもと違うことに気づく。そして魔法使いが現れ、エレベーターが止まった先にあったのは異世界だった。魔法使いによって賢者として召還されたと言われるが何がなんだかわからない。中央の国へと言われ連れて行かれそうになるところを魔法使いたちがやって来て、自分たちに力を貸してほしいと頼まれ、主人公は魔法使いたちに着いていくことにする。
 魔法使いたちはみんな男ばかりで逆ハーレム状態。乙女ゲーム的な雰囲気のファンタジー作品と言えばいいか。
 一年に一度やって来る災厄と魔法使いたちは戦っているが、今年は災厄の力が強く20人いた仲間の半数が倒れたと言う。
 災厄とは「月」であり、魔法使いたちは人間から「猫のように」言うことを聞かない存在と認識されている。月と猫がこの作品のテーマのようだ。
 4話では状況もストーリーもあまり進まないうちに失った仲間たちに代わって新たな魔法使いが召還されさらに登場人物が増えなんだかカオスな状態に。また時折主人公の心の声が文字として表示されるのだが、これが非常に短いタイミングで、普通に見ていると読むことが難しい(時に長文でもある)。なんのために挿入しているのか疑問に感じてしまう。
 とはいえ、先の展開が見えない分、もう少し付き合ってみようかという気もしている。


・日本へようこそエルフさん。 第1話~第4話
 子供の頃から眠ると夢の中で異世界に行ってさまざまな冒険を楽しんでいたという主人公。社会人になっても夢の世界で遊ぶことが楽しく、仕事も定時で上がって早い時間にベッドに入る。夢の世界では仲のいいエルフがいて共に遺跡の探索にいくのだが、そこには卵を抱えるドラゴンがいて、ドラゴンのブレスによってふたりは…。夢の中で死んだりすると現実世界で目が覚める。この時もいつものように目を覚ました主人公だったが、なぜか隣にはエルフがいた。ブレスを受けたときに抱き合った状態だったことで、いっしょに現実世界に来てしまったらしい。そして夢だと思っていた世界が異世界であり、眠ることで行き来できていたのだとわかる。
 現在の日本に来てしまったエルフはその文明や食事に驚き感動して過ごし、再び主人公と共に眠ることで異世界に戻るのだが、そのまま異世界に残らず、主人公と共に日本と異世界を行き来することになる。
 エルフが感動するのは主に日本の食事。このあたり来日外国人に日本食を食べさせるYOUTUBEチャンネルを見ている気分にもなる。
 異世界にいくと不思議と言葉がわかるとかそういうものが無く、主人公は自分でエルフや獣人の言葉を覚えたりしているところも好感が持てた。
 OPなどを見ると最初に遭遇したドラゴンもこのあと絡んできそうで、人間体のドラゴンが日本にやって来るような展開があればいいと思うのだがどうなのだろうか。
 ちなみにこの作品では前述したように転生や召還ではなく眠ることで両世界を行き来できる。偶然だがエルフを日本に連れてきてしまったということで召還作品に含めた。

  

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2025年02月01日

【アニメの部屋/2025年冬アニメ雑感2・異世界転生作品】

 結城です。
 今回も2025年冬アニメの感想を。


【2025年冬アニメ雑感2・異世界転生作品】
・戦隊レッド異世界で冒険者になる 第1話~第3話
 悪の組織と戦う戦隊キズナファイブ。最終決戦のさなか仲間たちは負傷し、レッドが単独でボスに挑み何とか勝利したがその命は消えようとしていた。死を覚悟したレッドだったが、気づくと見知らぬ世界にいた。そしてこの世界でも戦隊としての能力が使え、その能力を使って冒険者となった。
 一方、かつて王国の魔術を統括する立場にいた名門魔術師の家系である魔術師の少女は、没落貴族と呼ばれながらも王国の魔術師としての地位を取り戻すため日々魔術の研究に明け暮れている。魔術の実験のために呼ばれたレッドは魔法少女の目的に共感し、協力することに。さっそく少女を伴ってマジックアイテムを取りに向かうがダンジョンに現れるモンスターを倒すレッドの魔術とは異なる武器や技に魔法少女は困惑。さらに強力なモンスターに対して戦隊ロボで戦うことに。
 魔法のある異世界で超科学の戦隊レッドが活躍するというコメディー調の異世界作品。武器や戦いのエピソードに元いた世界の戦隊の回想が入るなど、異世界アニメと特撮ドラマが融合したような印象もあって単純に楽しめる。2話の最後から登場する新しい仲間と魔法世界の裏の闇が今後の主なテーマとなっていくのだろう。予告段階ではちょっと子供っぽいキャデザインが気になっていたが本編を見るとあまり気にならなかった。
 魔法世界で超科学がどこまで通用するのか楽しみではある。


・悪役令嬢転生おじさん 第1話~第4話
 見る前の印象としては現世の中年男性が異世界で令嬢になるドタバタという感じだったのだが、もちろんそれ自体はそうなのだが、転生した令嬢の心の声としておじさんが出ずっぱりであり、ビジュアルは美しい令嬢だが実際はおじさんというこれまでなかったキャラとなっている。
 また転生先は主人公の男性の娘がプレイしていた乙女ゲームの世界であり、自分はプレイしていないがおおよそのストーリーや脚ターは把握している。悪役令嬢物のじっくりプレイして内容をすべて把握している主人公たちとはこのあたりも差別化されている。
 おじさんの記憶があることで悪役令嬢というには…となってしまう令嬢。ゲームの主人公である女子も令嬢に百合的な感情を持ってしまったり、ゲームの展開からは最初から逸脱し始める。
 おじさんのオタクっぷりと本来のゲームから離れていく展開が今後どうなっていくのか楽しみである。
 ちなみにエンディングと「マツケンサンバII」で、ちまたでは再ヒットの兆候もあるようだが、なぜこの曲なのかよく分からないのであった。


・全修。 第1話~第4話
 アニメ監督として注目される女性が次回作のオリジナル劇場アニメの制作でつまずいている時、はまぐり弁当に当たって死亡。気づくと自分が好きだったアニメ作品の世界に転生していた。そこでチートな能力を発揮し、絵コンテや原画・動画で描いたものが現実化して敵を倒し、勇者のひとりとなってしまう。
 全修とは業界用語でオールリテイク、すべてやり直しの意味だそうで、この転生もそのような意味があるのだろうとは思うのだが、ラストに向かってどのような展開があるのか予想がつかない。ただ過去のアニメ作品のオマージュが散りばめられているのでマニア受けの作品であることは間違いない気がする。


・Sランクモンスターの《ベヒーモス》だけど、猫と間違われてエルフ娘の騎士として暮らしてます 第1話~第4話
 この作品は同じ世界の中での転生で、異世界転生とはちょっと違うのだが、異世界の話なのでここに含めた。
 勇者として生きた主人公が死ぬと、Sクラスモンスターに転生してしまったというもの。しかし幼態であるモンスターは猫のような外見で、出会ったエルフの冒険者に猫と間違われて飼われてしまうという展開。
 まあ単純にエッチイ描写が多い異世界冒険者作品といえばそれまでなのだが、エルフの過去やこれからの活躍、猫に間違われたSクラスモンスターとそれに倒されたドラコンの人間体(女性)のカラミなど、深く考えないで見られる娯楽作品と言っていいだろう。

  

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